今年も夏がやって来ました。なんと今年のカメハメハ大農場は20回目の収穫を迎えています。平成6年 に農業を始めて、「考えが甘い」「生活できんぞ」と周りの人達のもっともな意見にとてつもない不安を抱えながらも、それでもどうしてもやりたいとの思いだ けで突っ走って来た。収支を計算すれば経営として成り立っていなかった時も、いつも誰かに支えてもらいながら続けてきた。感謝しかありません。

 

20年というと、さぞかしベテランとお思いの方もいるかと思うが・・・・・。ハア~ァ、私はかなり情けない気持ちで20年目の畑に向かっている。「なんでまた同じ失敗したんやろ」「こんな事を20年 も知らずによくやってきたな」三角や四角や三日月のようなスイカを眺めながら冷や汗とため息の昨今の作業が続いている。技術的に上達しないまま、ハウスや 機械だけは老朽化してしまっていっている。そしてこの肉体も。お、脳みそもか?こんなおっさんですが今後もよろしくお願いします。

 

 

 

追伸 三角や四角のスイカはその後はずして着果させ直しました。出始めはやや品薄気味になるかと思います。ご理解の程お願いいたします。(勇)

 

 

 

 

作業日誌

 

 その日私は自慢のボカ シをコンテナに詰めて運ぼうとしていた。ボカシは専用の小さいハウスの中で作っている。米ぬかやおから、今年からはカニ殻も入っていて毎日すずめやネズ ミ、それらを狙ってネコなどがハウスを出入りしている。ボカシを入れていたら生き物の気配を感じて横を見ると「!!」あまちゃん風に言えば「じぇ」の最上 級「じぇじぇじぇじぇ!」だが、動揺して声が出なかった。タヌキ(たぶん)が丸くなってこっちを見ていた。私との距離はわずか1メートル程。怖がっている のか荒く深い息をしている。震えているようにも見えた。しかし私も正直こわい。何がこわいかというと害獣なので生かして帰すわけにもいかないと思ってしまうのだ。タヌキはなぜ か逃げない。目の前にはクワもある。クワで一発頭を叩けば殺せるのがわかる。「こいつを殺さなければ俺はプロじゃない。」でも気持ちが悪い。迷った挙句、 生け捕ろうと考えた。捕獲しておけば役所が処分してくれるかもと思い、そこにあったコンテナをかぶせた。ガラクタに紛れていたので隙間から頭を出してき た。どうしようかともたもたしている間に狭いところに移動した。手で押さえればいいのだが、狂犬病でも持っていたらと不安もある。別の細長いコンテナを取 りに行ったらその間に逃げて行った。正直逃げられてホッとした。

害獣を駆除するのは自然のバランスを壊した我々人間の責任らしい。こんな甘い考えでは百姓として一人前とは言えない。なつばっぱに海に突き落とされる。あ~、ばっぱあ~!(勇)

 

 

気まぐれカフェ

 カメハメハ大農場の農 家カフェは、おかげさまで5年目を迎えました。昨年度はトマトギフト商品の加工施設に新しく機材を整備し、危険な熱湯殺菌作業を、より安全で量産できるよ うになりました。これがきっかけで、県内の農家さんからの受託加工にも少しずつ取り組んでいます。

 福井県は大きな産地はありませんが、少しずついろいろな作物が生産されています。「おいしいけれど見た目やキズがあって農産物として 販売するには問題がある」そんな農産物を加工技術で新しい商品として作り出すこと。自分の農場のものから、県内の農家さんとのコラボで、継続性のある農業 を支援すること。

夢は少しずつ広がっています。

政府は「攻めの農業」という言葉を使っていますが、私達は多くの人の生活が健康的で、楽しく、豊かであるようにつながっていければいいなと思っています。

これからも、ご支援をよろしくお願いいたします!(和)